学校法人自由学園は、東京都東久留米市に本部を置き、1921年の開学以来これまで100年間にわたり、キリスト教精神に基づいた教育を実践しています。
幼児生活団(幼稚園)、初等部(小学校)、男子部・女子部(中学校、高校)、最高学部(大学、短大相当)を有しており、一貫した教育を実現しています。これまでに、経済界や芸能界などあらゆる分野で活躍する著名人を輩出しています。学校法人自由学園では、建学以来「真の自由人を育てる」ことを教育理念としています。
自由学園では、単に知識や経験を与えるのではなく、子ども自身の自ら生きる力を信じ、自ら主体的に学び、自分の頭で考え、自分の足で歩むことのできる人として導くことが学校の役割であると考えています。
このような力を育てるために、自由学園では生徒を主体とした自治的な生活・学校づくりを行っています。生活の中で生じるさまざまな問題や意見の対立にどのようにアクションを起こすのかは、あくまでも生徒1人ひとりが主体であり、教師はサポート役に徹します。
学校生活の中で多くの経験を重ねることで、卒業までに生徒が自主独創の精神を持って巣立っていき、多くの分野の最前線で活躍しています。
自由学園の教育では、「生活即教育」を掲げており、独自の学びを実践しています。
ここでは、自由学園独自の教育について紹介していきます。
子どもたち自身から湧き出る「なぜだろう」という日々の疑問を原動力として、自ら考えて学び、問題解決に取り組む力を育むことを大切にしています。
中高の段階で、各自が学年末に1年間の自身の教科と生活の学習を振り返り、課題を確認するために作成する「まとめ」という取り組みは、自由学園独自です。自分の言葉で冊子にまとめることで、さらなる成長に繋げています。
自由学園では、学校を1つの「大きな家族」と考えています。毎日、生徒と教師が校舎の中心にある食堂に集まり、食事を共にする時間を大切にしています。自由学園では、幼稚園から学園内の畑で自分たちの作物を育てることを学び、自分たちで食することで食と農を学びます。
中高になると、寮の中での食事作りも自分たちで行うようになり、調理技術だけでなく食の営みや教養まで学んでいきます。
自然から学び、自然と共に生きる人を育てることを大切にしています。キャンパス内には、5,000本にもおよぶ豊かな樹々が生い茂り、自然と触れ合いながら生活していくことができる環境があります。
また、一貫教育の各段階では、大きな自然に触れる機会として登山が行われています。中高では、専門の山岳ガイドの指導のもとで北アルプス・南アルプスなどの山々を目指すほどの本格的なものです。
自然体験を通じて、自然環境と地球そのものに対する責任意識を学んでいきます。
自由学園は創立以来、地域や社会との関わりを重視し続けてきました。地元東久留米市の多くの福祉施設でのボランティア活動のほかにも、学園創立2年目である1923年に発生した関東大震災や、1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災など、災害時には生徒たちがそれぞれ自由学園の教育の中で体得した知識と経験を活かして、支援活動を行ってきました。
支援によって生まれた縁は、定期的な交流に移行してきており、高校生においては石巻市の漁師の方々のお手伝いなど、実際の現場での貴重な体験をする機会に繋がっています。
実社会に触れる体験は、普段から目にすることがない社会の課題について関心を持つきっかけとして大切にされています。
自由学園では、生徒が自分自身のアイデンティティを保ちながら、海外まで含めた世界中の人たちと共に生きる力を磨くために、海外との交流プログラムや国際教育に力を入れており、学習の特徴のひとつです。
2016年には、世界に繋がる学びの充実を目指して、海外の教育機関や関連団体との交流を拡げ、学びの機会となるように自由学園国際化センターを開設しました。国際化センターでは、学校の国際化を目的として、提携した海外の学校との交換留学や海外研修プログラムなどを取りまとめています。交換留学は、アメリカやイギリス、ポーランドなどのさまざまな高校や大学が対象となっており、毎年複数名が参加するほどの人気です。
その他にも、留学生の受け入れと日本での生活のサポートなども行っています。